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知る人ぞ知る、食の宝庫。おいしい阿賀野市めぐり【前編】

2019.11.13. Wed.

阿賀野市

新潟県の中心からやや北東に位置する阿賀野市。新潟市からアクセス良好なエリアでありながら、阿賀野川や五頭連峰などの豊かな自然に囲まれ、越冬のために白鳥たちが訪れる瓢湖も有名です。この恵まれた環境を生かし、阿賀野は今や知る人ぞ知る食材の宝庫としての進化を遂げています。2019年11月27日(水)〜12月3日(火)のNIIGATA 越品では阿賀野市の銘品をご紹介(新潟伊勢丹7階・2階・地下1階で開催)。それに先駆けて、今回の越品ストーリーは阿賀野市の「おいしいお店」をめぐります。

大切な人への想いを込めた、琥珀糖

1軒目は「御菓子処 渡計」。大正13年(1924年)創業の和菓子屋さんで、看板商品の「白鳥の卵」は第17回全国菓子大博覧会で金賞を受賞しています。

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▲4代目の渡邊計一さん

そんな渡計の新商品が「琥珀糖」。寒天を溶かして砂糖と混ぜたお菓子ですが、そこに阿賀野市の素材を組み合わせました。桜色は瓢湖に咲いた桜の塩漬け、白は「越後桜酒造」の越後桜大吟醸、緑色は「紫香園」の越後路というお茶をそれぞれ加えています。結晶化した表面の砂糖はシャリシャリとした食感で、中身は柔らかな歯ごたえ。桜やお茶の風味が口の中にしっかりと広がります。

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▲見た目の美しさも魅力のひとつ

「本来和菓子はお茶と一緒に楽しむものなので、お茶の味に勝ってはいけないんです。でも、現代ではお菓子の楽しみ方が広がっていて、仕事の合間につまむ方も多いはず。だから一粒でもしっかり味を感じられるように調整しています」と語るのは、4代目の渡邊計一さん。約1cmという厚みも、味と食感のちょうどいいバランスを探して導き出しました。そして味や厚みと同じくらいこだわったのが、このハートの形です。

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▲さまざまな厚みや形状を試作して、現在の形に

「埼玉出身で、新潟に着いてきてくれた妻にずっと何か恩返しがしたいと思っていました。しかも自分にしかできない方法でやりたかった。この琥珀糖にはそんな思いも込めています。商品名も妻の名前にちなんだものにしようかと考えているんです」

 

小さな輝きの中に、大きな感謝の心を込めた琥珀糖。ぜひ大切な人と一緒に味わってください。

 

御菓子処 渡計

〒959-2021 新潟県阿賀野市中央町2-9-40

電話:0250-62-2276

 

ナチュラルドライで、いちじくの味をぎゅっと凝縮

市販されているドライフルーツの多くが、機械乾燥によって作られています。ところが乾燥方法によっては風味が損なわれてしまったり、果物に含まれている抗酸化作用のある酵素が死んでしまったりと、いくつかの欠点がありました。阿賀野市の「食品常温自然乾燥研究所マルカジーリ」では、これらの課題をクリアする「ナチュラルドライ」という技術による果物や野菜の乾燥加工が研究されています。

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▲マルカジーリの坂上泰三さん(右)と山口和彦さん(左)

機械の中は15〜55℃の温度で保ち、風速2mの風を起こして、じっくりと乾燥させていきます。素材本来の栄養価を保ったまま加工ができ、「乾燥しているのに、成分は生の状態と同じ」というドライフルーツが実現できます。「ドライフルーツとしてそのまま食べるのか、粉末にしてお菓子などの加工品に入れるのか、そういった用途に合わせて乾燥の度合いをコントロールすることもできます」と、利点を語るのはこの施設を運営する坂上泰三さん。農家や加工業者から相談を受け、色々な野菜や果物のドライ加工に挑戦しているそうです。

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▲マルカジーリで使われている常温乾燥機

日々、実験や加工に取り組む主任の山口和彦さんは「素材に含まれる水分や糖分だけでなく、カットする形によっても、乾燥時間や仕上がりの食感が変わるので、何度も実験を繰り返します」と言います。今回のNIIGATA越品のために作ったのは「ドライいちじく」。白いちじくとドーフィンをご提供します。素材はもちろん阿賀野市産。噛めば噛むほど感じる凝縮されたいちじくの濃厚な甘み、そしてそれぞの味の違いが楽しめます。

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▲ドライいちじくの試作品

常温自然乾燥研究所 マルカジーリ(新潟センチュリー株式会社)

【研究所】 〒950-2206 新潟県阿賀野市かがやき5917-30

【本社事務所】 〒950-0961 新潟県新潟市中央区東出来島12-23

電話:025-285-4788

 

 

阿賀野市の名所をご紹介〜越後府跡・水原代官所〜

阿賀野市の魅力を知るには、やはり実際に訪れてみるのが一番。ぜひ立ち寄ってほしい名所をご紹介します。

 

■越後府跡(天朝山公園)

戊辰戦争の後、天朝山に新潟府が置かれ、1869年7月に水原県と改称し、新潟県を合併したことで、水原は新潟の政治と行政中心地となりました。その後、新潟県が復活しますが、水原は県政発祥の地と言われています。

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〒959-2021 新潟県阿賀野市中央町2-1262-1

 

 

■水原代官所

1746年、9代将軍徳川家重の時代に、現在の阿賀野市のほぼ全域がそれまでの新発田藩領から江戸幕府が直接支配する天領へと変わりました。これにより、もともと水原城があった跡地に代官所が設けられることになります。現在の代官所は1995年に復元された建物で、当時の「白洲」の様子などを、人形を使って再現しています。

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〒959-2022 新潟県阿賀野市外城町10-5

 

安田温泉育ちの、地産地消サーモン

近年、日本の漁獲量は減少し続けています。今は当たり前のように食べている魚も、数年後には食卓に並ばなくなる、という事態になるかもしれません。そこでますます重要なのが魚の養殖技術。「安田温泉 やすらぎ」は、2017年からサーモンの養殖に取り組んでいます。

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▲安田温泉やすらぎの木村正人常務

「陸上養殖であれば天候に左右されず、寄生虫の心配もないので薬を使わずに養殖が可能。安心・安全なサーモンを育てることができます。阿賀野市や安田温泉の名産品として広めていきたいですね」。地域の活性化につなげようと、安田温泉やすらぎの木村正人常務は現在一人でサーモンの養殖に取り組んでいます。その名も「ゆたからサーモン」。安田温泉で育てた“宝”のようなサーモンで、地域を“ゆたか”にしていきたいという願いが込められています。

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▲かつて瓦工場の倉庫だった建物を再利用した養殖施設

施設として利用しているのは、実は廃業した瓦工場の倉庫。安田瓦で有名な阿賀野市にはかつて多くの瓦工場がありましたが、住宅事情の変化によってそのほとんどが廃業してしまいました。「瓦工場だけでなく、少子化によって今後は廃校も増えます。サーモンの養殖に加え、わさびやイチゴなどの水耕栽培にもチャレンジして、それらの建物を活用していきたいと考えています」。地域で育てられたサーモンたちには、地域の未来と夢が託されています。ゆたからサーモンは、NIIGATA  越品ダイニング期間限定メニュー「阿賀野」にてお召しあがりいただけます。

 

有限会社 ヤマキ観光

〒959-2221 新潟県阿賀野市保田6075-3

電話:0250-68-1555

 

 

お菓子、ドライフルーツ、サーモン。今回紹介した内容だけでも、阿賀野市の食の多彩さが伝わったのではないでしょうか。豊かな自然が育む素材はもちろんのこと、その味わい方にも個性が光るのがおもしろいところ。後編へ続きます。

 

取材・文章・撮影:横田孝優(ザツダン)

 

 

※掲載商品は取材時のものとなり、変更となる場合がございます。予めご了承ください。

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