今季デビューの気鋭ブランド<liroto>——デザイナー富塚尚樹氏が追い続けるもの

2018/08/15 UP

<トリコ・コム・デ・ギャルソン>で13年間、企画とパターンを担当していた富塚尚樹氏によるブランド<liroto(リロト)>が2018年秋冬シーズンにデビューします。

<liroto>が新宿店本館2階=センターパーク/TOKYO解放区で8月22日よりPOP UPイベントを行うのに合わせ、富塚氏の素顔に迫りました。

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■核にあるのはクラシカルで可愛いもの
 

コレクション

スカート108,000円

 

ーーデビューコレクションのテーマは「現代のクラシックとは何か」。全体的にはクラシカルなスタイリングなのに、素材はポリエステルやPVCを用い、そのギャップが新鮮に映ります。 
自分が生まれた東京の近未来感と、もともと好きなヨーロッパの古いものが持つクラシカルな可愛いさを掛け合わせ、表現しました。女の子が大人になる手前のピュアな感じが可愛いと思っていて。自分の原点が出ているコレクションだと思います。

 

コレクション

ジャケット71,280円、スカート74,520円

 

ーー<liroto>は直線的なパターンによる構築的な洋服が特徴です。そこは意識して作っていますか?

普通に作ってもつまらないので、そこは意識しています。僕、デザイン画を描くのではなくトルソーに布を当てて、布を動かす手法で作っていて。

 

デザイナーの富塚尚樹氏

<liroto>デザイナーの富塚尚樹氏

 

このジャケットも全部直線でできていて、だけどこんなおもしろいシルエットになる、ってことを示したかったんですよね。
 

コレクション


でも直線だけじゃ物足りないんです。

TOKYO解放区で先行発売する、中綿入りのポリエステルのつけ襟は直線のパターンでこそありませんが、フリルを足しています。それでも、もっと仕上がりを可愛くしたいから最後にリボンも加えました。どこかに自分が可愛く思う要素を入れています。
 

つけ襟

つけ襟25,920円 ネイビーとブラックの2色展開。
 

つけ襟

つけ襟18,360円 ブラックとネイビーの2色展開。

 

ーー愛らしさを感じさせるクリエーションが特徴の<トリコ・コム・デ・ギャルソン>に在籍されていた影響か、しばしば「可愛い」というフレーズが出てきますね。

学生時代から甘いテイストは好きでした。男のこだわりよりも、「可愛い方がいいな」ってタイプで。だからか、こんな見た目ですけど「女の子っぽい」って昔からよく言われるんです(笑)。

 

<liroto>デザイナーの富塚尚樹氏

 

時代とともにクリエーションが変わることも必要だとは思うんですけど、クラシカルで可愛いものが僕の核にはあって、そこは変わらず追い続けられる気がしています。それは僕が男で女性がリアルに求めていることがわからないから。だから10代の頃と同じ気持ちを持ち続けられるのかもしれません。それか、ファッションに目覚めた高校生時代から、成長していないだけかもしれないですが(笑)。

 

■ファッションの目覚めは原宿のストリート

 

ーーファッションに目覚めたきっかけも、クラシカルな可愛いものがきっかけだったのですか?

それがまったく。高校生だった90年代半ばはストリートスナップ全盛の時代で、雑誌「FRUiTS」のスナップに載りたくて(笑)。それで原宿に行き始めました。だから当時何に影響されたかというと「FRUiTS」みたいな派手な感じ。<トライベンティ>と<クリストファー ネメス>をミックスして着てたりとか。
 

3月に行われたファッションショーのバックステージにて。

3月に行われたファッションショーのバックステージにて。

 

ーーでも90年代ストリートの奇抜さというか、そういう感じはデビューコレクションの東京の近未来感に通じるものがあります。

そうかもしれないです。そのミーハーな感じのまま、服飾の専門学校に進学して服を作ったらすごく楽しかったのが、今に続いている感じです。

 

ーー卒業後は、フランスのブランド<マークルビアン>のアトリエで働き始めましたね。

専門生時代には<コム・デ・ギャルソン>、<マサキマツシマ>、<ジャンポール・ゴルチエ>とかのモード系ブランドが好きになっていました。当時は自分の好きな服が作れるのは<コム・デ・ギャルソン>しかないと思っていたけど、もう少し勉強をしたくもあって。
 

コレクション

 

<マークルビアン>は当時<マルタン・マルジェラ>か<マークルビアン>か、ってくらいに尖っていたブランドで、それに衝撃を受けたのもあります。それに「デザイナーになるならフランスだろ」って漠然と考えていて(笑)。そこでインターンとして1年間働いてあと、帰国して<トリコ・コム・デ・ギャルソン>のパタンナーとして働き始めました。パタンナーでもデザインも含めて提案するスタイルだったので、いい服を作りたいというモチベーションのある仕事でした。

 

コレクション

 

だから早く独立してデザイナーにならないと、って焦ることもなく、目の前のものを作る楽しさの方が大きかったです。ただ一方でブランドの服が全部自分の作ったものだけになったらどうなるんだろう、っていう好奇心もだんだんと湧いてきて。それでブランドを始めたい、と思いました。

 

■作品にはデザイナーの本質が表れる

 

ーー今回、POP UPイベントを行うTOKYO解放区のイメージはどのようなものでした?

百貨店に行くなら伊勢丹新宿店で、その中でも一番元気がある。観光スポットに近い感じというのかな、おもしろいことができる場所だと思います。アイテムを展開することになって「うちのブランドでいいのかな?」って恐縮しましたけど、嬉しかったです。今後は継続的に置いてもらえるよう、がんばらないと。

 

ーーTOKYO解放区にはデビューコレクションのフルラインナップが並びます。特に手にとってほしいアイテムはどれですか?

先ほどお話したアウターや先行販売するつけ襟もそうですが、テキスタイルのアイテムも注目してほしいですね。

 

コレクション

ワンピース85,320円

 

僕自身、テキスタイルを見ていると飽きません。だから生地を作るのは好きです。極論、生地が可愛ければ、可愛い洋服は作れるんです。そういう考えが伝わる作品ですね。

 

コレクション

スカート34,560円

 

学生の頃から、自分が作ったと言わなくても「この服、富塚さんっぽいデザインだよね」って言われることがよくことがありました。結局作品には本人の素が出ちゃうんですよ。だからかっこつけたくないし、素のまんまでいたい。そしてその気持ちを大事にしたい。今の気持ちを大事にする一環として、その時感じたことを日記に書いて<liroto>のサイトにアップしています。

コレクション


日記として日々蓄積したものが次のコレクションになっていたらいいなぁ、って。でもコレクションのために、と義務づけると息苦しくなるから、振り返った時にヒントになったらいいかな。まぁこれも「女の子が書いているみたい」ってみんなに言われます(笑)。


ーー最後に今後の目標を教えてください。
大きな目標としては、ブランドとして認知されつつ、海外でも展開したいのはあります。今は一人でも多くの女性に「可愛い」って着てもらえたらうれしいですね。


富塚尚樹 PROFILE

コレクション


服飾学校を卒業後、渡仏し、<マークルビアン>にて経験を積む。帰国後、<トリコ・コム・デ・ギャルソン>にて企画とパターンを担当。2018年秋冬シーズより<liroto>をスタートする。

 

取材・文/津島千佳

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